活動報告@人吉(令和2年7月豪雨)

新しい災害により以前の災害が次々と上塗りされ、「風化」するスピードが早くなっていると感じる機会が増えている気がします。
 
昨年発災した令和2年7月豪雨で大きな被害を受けた人吉市もその一つ。
 
YNFでは春先から人吉市での活動をスタートさせましたが、緊急事態宣言や令和3年8月豪雨の発生もあり、少しずつしか活動できてはいません。
 
しかし、その少しの活動でも壊れたままの家に住み続けるなど厳しい生活を強いられる「在宅被災世帯」の課題を抱えた方と出会いがあります。
 
6月頃に出会った被災者さんもその一人。生活再建支援金や応急修理制度など使える制度はフルに使われていますが、資金の問題から母屋の隣に建っている作業小屋の2階に寝泊まりし、キッチンは外に置いてある流し台。
 
 
 
この春まではみなし仮設にいたそうですが、応急修理制度と仮設の併用が半年であるため、退去せざるを得なかったそうです。
 
昨年、仮設住宅と応急修理制度の併用を認めるように陳情を行い、解禁された時は非常に喜びましたが、根拠のない「半年」という期限がつけられてしまったことで、併用の意味は半減してしまったように感じるのみか、市役所や地域支え合いセンターの中で、「応急修理制度や加算支援金の申請をしたから支援終結」という取り扱いがなされてないかとても不安になります。
 
今後の自宅の修理もボランティアに期待を寄せられていましたが、よくよく話を聞くと一月に一回、少人数が来るか来ないか、というところ。とても修理が進むとは思えない状況でした。
 
とにかく冬が来る前になんとか住めるところまでは持っていきたい、とおっしゃられていたことから、5日間かけてキッチン、風呂、トイレ、リビング(和室)のクロス貼りなど行って来ました。
 
 
 
 
 
ご本人がとてもポジティブで明るい性格であることから、ボランティアや支援団体など人の出入りは多いお宅ではありましたが、誰も家の修理については積極的に関わっていない印象で、これが今の災害支援の現実だ、と改めて感じさせられました。
 
私たちにとって決して慣れているとは言えない作業ではありましたが、昨年、大牟田で学生アルバイトスタッフをしてくれていたS君も駆けつけてくれ、なんとか予定通りに終わらせることができました。
 
 
 
 
作業後、お家の方もとても喜んでくださり、「今日から母屋で寝ます!」とおっしゃってくださったことはとても喜ばしいことでした。
 
一方で、母屋の約半分のスペースはまだ修理が終わっておらず、ボードも貼っていない状況です。こちらに関しては、地元の方々のお力をお借りし、今後について計画中です。
 
 
 
 
 
 
本活動は休眠預金を活用し実施しています。
 
 
 
 
 
 
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平成29年7月九州北部豪雨や令和2年7月九州豪雨等の援活動も引き続き行っています。
 
私たちの活動は、発災直後の緊急期のみならず、関わった方々が住まいの再建に至るまで継続的に支援を行う中長期型の活動となるため、継続的にご支援いただくサポーター支援制度も設けています。
 
皆さまのお力を借りて、解決が困難な課題を抱えた被災世帯の方々へ届く支援を行っていけたらと思っていますので、ご支援のほどどうぞよろしくお願い申し上げます。
 
▼サポーターで活動を支える(継続的なご支援)
 
▼寄付で活動を支える(単発のご支援)

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